確率分布と統計的推測とは?
「統計分布と統計的推測」は令和4年度よりスタートした新学習指導要領で数学Bに追加された分野です.
数学Iに以前よりあった「データの分析」の応用的な分野になるので内容は中々にハードで,今年度(令和5年度)初めて授業を行う先生も多いことからまだまだ試行錯誤の段階にあると思います.
まあそれはこっち側(教員側)の意見で,生徒側にとって重要なのは
「これ受験に必要なの?」
ってところですよね…
なのでここでは各大学が「確率分布と統計的推測」を2次試験(個別試験)に出すか否かを調べていこうと思います.
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主要大学の様子は??
全国には国公立・私立大学を含めると沢山の大学がありますが,気になるのは旧帝大学の動向ですよね
そこで現時点で令和7年(2025年)大学入試個別試験の旧帝大入試科目を見てみましょう.
- 北海道大学 → 出題なし
- 東北大学 → 出題なし
- 東京大学 → 出題あり
- 名古屋大学 → 出題なし
- 大阪大学 → 出題なし
- 京都大学 → 出題なし
- 九州大学 → 出題
難関国立大学として名を馳せている旧帝国大学の中でも「確率統計」を個別試験に含めるのは東京大学ただ1校です.なので,内容の面白さや深さは置いておくと東大志望以外の受験生はそこまで難度の高い問題を解く必要は内容に思えます.
一方で,上に挙げた大学以外の大学でも個別試験に出題する意向を表明しているところもいくつかあります(例:教育大学系・医大系・一部大学の情報学部など)
なので,計画的に受験勉強をしていくためにも自分の志望校の
- 試験科目と出題範囲
- 共通テストと個別試験の得点率
等は事前に調べておくことをお勧めします.
補足
共通テストについて・・・
令和7年の共通テストからは従来までは『数学II B』だったものが『数学II B・C』となります.
気になるところは選択問題についてですが,独立行政法人大学入試センターが公開している方針では
- 数列 (数学B)
- 統計的な推測 (数学B)
- ベクトル (数学C)
- 平面上の曲線と複素数平面 (数学C)
の4つの分野に対して3つ選択して回答をすれば良いので東大受験者以外(その他出題大学も含めて)は共通テストの段階から「統計と推測」から逃げることも可能なわけです…
そういえば新しいチャートで出たな・・・
まとめ
新教育課程からメイン分野になった「統計」ですが,その内容の面白さとは反して大学の個別試験では冷遇されているのが現状です.
ただ,2026年度以降から2次試験問題として定着する可能性も全然あるので東京大学の出方に注目です!!
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