組合せの公式
異なる n 個のものから r 個を選ぶ組合せの総数は
nCr=r!nPr=r(r−1)⋯2⋅1n(n−1)(n−2)⋯(n−r+1)=r!(n−r)!n!この記事の要点
- 順列 nPr は「選んで並べる」数。組合せ nCr は「選ぶだけ」の数
- 選んだ r 個の組1つにつき、並べ方は r! 通りずつある。だから nPr=nCr×r!
- nCr=nCn−r などの性質も、「何を選ぶか」を言いかえると説明できる
組合せの公式は「nPr を r! で割る」と覚えている人が多いと思います。では、なぜ r! で割るのでしょうか。この記事では、順列と組合せの関係から、その理由を確かめます。
組合せの公式は何を数えているか
4人 A、B、C、D から2人を選ぶことを考えます。
- 順列:選んだ2人を「委員長・副委員長」のように並べて区別する。AB と BA は別
- 組合せ:2人を選ぶだけで、並べ方は区別しない。{A, B} は1通り
組合せは「どの2人か」だけを数えます。この数え方の違いが、r! で割る理由につながります。
組合せの公式の導出
1. 順列の数を数える
4人から2人を選んで並べる順列は、1人目が4通り、2人目が残りの3通りなので
4P2=4×3=122. 同じ組をまとめる
12通りの順列を、選んだ2人の組ごとにまとめます。
1つの組に、並べ方が 2! = 2 通りずつ入っているどの組にも、並べ方がちょうど 2!=2 通りずつ入っています。したがって
4C2=2!4P2=212=63. 一般の n, r で考える
異なる n 個から r 個を選ぶ組合せの1つ1つについて、選んだ r 個を並べる方法は r! 通りあります。順列は「組合せを選んでから、その r 個を並べる」と数えられる
ので
nPr=nCr×r!両辺を r! で割って
nCr=r!nPr4. 階乗だけの形にする
nPr=n(n−1)⋯(n−r+1) の分母と分子に (n−r)! を掛けると、分子は n! になるので nPr=(n−r)!n! です。これを代入して
nCr=r!(n−r)!n!公式から分かる2つの性質
nCr=nCn−r:n 個から r 個を「選ぶ」ことは、残す n−r 個を「選ぶ」ことと1対1に対応します。階乗の形で見ても、r と n−r を入れかえると同じ式になります。r が大きいときは 10C8=10C2=45 のように、小さい方で計算すると楽です。
nCr=n−1Cr−1+n−1Cr:特定の1人 A に注目して、選び方を「A を含む」と「A を含まない」に分けます。A を含むなら残り r−1 人を n−1 人から、含まないなら r 人全員を n−1 人から選ぶので、2つの場合の和が全体になります
。
使い方の例題
例題
男子5人、女子4人の中から3人の代表を選ぶ。男子2人、女子1人を選ぶ方法は何通りあるか。
男子5人から2人、女子4人から1人を選び、その組み合わせ方を掛けます。
5C2×4C1=2×15×4×4=10×4=40答えは40通りです。
検算:男女の人数の内訳ごとに数えて、合計が9人から3人を選ぶ総数 9C3=84 になるかを確かめます。
| 内訳 | 計算 | 通り |
|---|
| 男子3人 | 5C3 | 10 |
| 男子2人・女子1人 | 5C2×4C1 | 40 |
| 男子1人・女子2人 | 5C1×4C2 | 30 |
| 女子3人 | 4C3 | 4 |
10+40+30+4=84 となり、一致します。
注意
「並べ方を区別するか」を確かめずに nPr と nCr を選ぶのはよくある間違いです。委員長・副委員長のように役割が違えば順列、ただの代表なら組合せです。
この記事のまとめ
- 順列は「組合せを選んでから並べる」と数えられるので、nPr=nCr×r!。
- r! で割るのは、同じ組の並べ方 r! 通りを1通りにまとめるため。
- nCr=nCn−r は「残す方を選ぶ」、nCr=n−1Cr−1+n−1Cr は「特定の1人を含むか」で説明できる。