問題精講シリーズの違い:入門・基礎・標準・上級のレベルと順番
目次
この記事の要点
- 問題精講シリーズは、やさしい順に入門→基礎→標準→上級。旺文社が出している大学受験向けの数学の問題集。
- 入門は「講義」で考え方から説明する最初の1冊、基礎は教科書から入試への橋渡し、標準は難関私大・国公立二次、上級は東大・京大レベル。
- 志望校で「どこまで進むか」を決め、今の実力で「どこから始めるか」を決める。
「問題精講」は、旺文社が出している大学受験向けの数学の問題集のシリーズです。名前の似た本が4段階あるため、「基礎問題精講と標準問題精講はどう違うのか」「どれから始めればいいのか」で迷いやすいシリーズでもあります。
この記事では、旺文社の公式サイトの案内をもとに4つの違いを整理し、選び方と進む順番を紹介します。紹介した本は、それぞれのカードからテキスト購入のページで購入できます。
問題精講シリーズの違いを一覧で比べる
数学I・A の巻(上級は数学I+A+II+B+ベクトル の巻)について、出版社の案内をまとめると次のようになります。
| 段階 | 対象(出版社の案内) | 1テーマの流れ | 収録数(I・A の巻) |
|---|---|---|---|
| 入門 | 高校数学の入門、受験対策の最初の1冊 | 講義 → 例題 | 案内に記載なし |
| 基礎 | 合格への基礎力を固めたい人 | 基礎問 → 精講 → 解答 → ポイント → 演習問題 | 154テーマ |
| 標準 | 難関私立大・国公立二次試験を受ける人 | 標問 → 精講 → 解法のプロセス → 研究 | 124題 |
| 上級 | 東大・京大・一橋大・東京科学大(東工大)レベル | 精講 → 解答 | 167題(類題37題を含む) |
段階が上がるほど、対象とする大学のレベルが上がり、1題にかける解説が「考え方を深める」方向に変わっていくのが分かります。
4つの段階それぞれの特徴
入門問題精講
出版社が「受験対策の最初の本」と位置づける1冊です。いきなり例題を解かせるのではなく、まず考え方や公式を講義の形で説明し、そのあとに例題を解く構成になっています。つまずきやすい所には注意やコメントが入っています。
旺文社
入門問題精講
テキスト購入で見る基礎問題精講
入試に出る基本的なテーマ(数学I・A で154、数学II・B+ベクトル で183)を取り上げ、教科書から入試への橋渡しをする問題集です。1テーマは原則1〜2ページの見開きで、「基礎問 → 精講 → 解答 → ポイント → 演習問題」の順に進みます。演習問題の解答は巻末にあり、PDFでも配布されています。
旺文社
基礎問題精講
テキスト購入で見る標準問題精講
難関私立大や国公立二次試験を受ける人向けの演習書です。合否の分かれ目になる問題を「標問」として選んでいます(数学I・A で124題)。「解法のプロセス」で考え方の手順を示し、「研究」で内容をさらに掘り下げる構成です(数学III・C の巻では、関連する公式の証明や発展的な見方も載せていると案内されています)。数学II・B+ベクトル、数学III・C の巻もあります。
旺文社
標準問題精講
テキスト購入で見る上級問題精講
東大・京大・一橋大・東京科学大(東工大)レベルの問題を精選した、シリーズのいちばん上の段階です。数学I+A+II+B+ベクトル の巻は167題(類題37題を含む)、数学III+C の巻は148題(類題29題を含む)。問題だけを最初にまとめて載せているので、問題集として通しで解くこともできます。
旺文社
上級問題精講
テキスト購入で見る自分に合う問題精講の選び方と順番
1. 志望校で「どこまで進むか」を決める
上の表の「対象」から、志望校に合う段階を到達点にします。出版社の案内では、難関私大・国公立二次なら標準、東大・京大などの最難関なら上級が対象です。それ以外の大学が目標なら、まず基礎問題精講を到達点にし、志望校の過去問を見て必要なら標準へ進む、という考え方ができます。
2. 今の実力で「どこから始めるか」を決める
- 教科書の公式や考え方の説明から読みたい → 入門
- 教科書の例題は解けるが、入試問題になると手が止まる → 基礎
- 基本的な入試問題は解けるので、難関大の問題に慣れたい → 標準
始めた段階を終えたら、到達点まで1段ずつ上げていくのが自然な順番です。
注意
上の段階ほど良い本、というわけではありません。基礎問題精講の内容が身についていないまま標準・上級に進むと、解説を読んでも分からない問題が増えます。まず1冊を最後までやり切ることを優先しましょう。
この記事のまとめ
- 問題精講シリーズは、やさしい順に入門→基礎→標準→上級。
- 入門は講義から、基礎は教科書から入試への橋渡し、標準は難関私大・国公立二次、上級は最難関大レベル。
- 志望校で到達点を、今の実力で始める段階を決め、1段ずつ上げていく。
ほかのシリーズとの比べ方は、チャート式の色の違いでも紹介しています。


